会派行政視察②(石狩市)
2日目は石狩市に移動。「こども未来館あいぽーとについて」をテーマに、視察を行いました。「こども未来館あいぽーと」は、石狩市役所に隣接した大型の児童センターです。
こちらの施設は、0歳から18歳までの子どもたちが自由に利用できる場として提供されており、異なる年齢層の子どもたちが居場所・活動場所・生活の場として活用できるほか、地域における健全育成のために関係機関との連携も重視し、充実した環境づくりに取り組んでいます。このたびは、その取り組みについて学ばせていただきました。
注目すべきことは、この施設の指定管理者は、長年、石狩市において子育て施策の中心となり活動してきた団体であるということです。児童館の建物や運営のみの管理であれば、市役所職員でも可能ですが、こちらは、この団体が持つノウハウを児童館運営に活用することにより、児童館を利用する子どもたちの立場に立つ児童館運営が可能になっています。
なお、こちらの施設は、指定管理料4,889万円/1年であるとのことでした。また、このような指定管理者による管理は、あくまでも経費削減が目的ではないとのことでした。
利用状況については、コロナ禍以前は年間4万人を超える利用者がありました。コロナ禍には、利用者が14,575人にまで減少しましたが、令和5年度には倍の28,323人に増加し、回復傾向にあります。
本市においても、いかに子育てに伴う不安に寄り添うか、また、子どもたちの安心できる居場所をいかに確保するかが重要な課題です。特に、学校に通えない子どもたちへの対応については、保護者の声を汲み取り、そのような子どもたちの抱える悩みや希望に耳を傾けていくことが肝要であると考えます。
石狩市で実施されている印象的な取り組みは、モデル事業「FunFunマナビーバ」です。ここでは、小学3年生から中学3年生を対象に、大学生が宿題のサポートを無料で行う学習支援の機会が提供されています。事前予約が必要ではありますが、学びへの意欲を育むとともに、地域全体で子どもたちを支える意義深い取り組みであると感じました。
「こども未来館あいぽーと」は、これまでも全国から多くの視察を受けているとのことで、子どもたちが安全かつ安心して過ごせる居場所づくりについて学ぶ貴重な機会となりました。子どもたちの未来を見据えた、より良い環境の在り方について深く考えさせられる有意義な視察となりました。