会派視察「伊東市新公共経営システム」「防災対策について」
今年度2回目の会派視察で静岡県伊東市を訪れました。
雪の影響により新幹線は遅れましたが、
伊東市には予定の時間に伺う事ができました。
今回のテーマは「新公共経営システム」と「防災対策について」です。
「新公共経営システム」というのは、あまり聞き慣れない項目ですが、
静岡県においてこれまでに行政改革を実施した職員の方を伊東市で採用し、
同じ手法で市の改革を進めることにしたのが「公共経営システム」のようです。
財政状況の背景としては、
景気停滞による市民税の落ち込み、固定資産税の減収、
観光地の特殊性として人口規模以上の行政需要があることによる経費増、
生活保護費の増大、高齢化率の上昇に伴う医療費の増加
などが挙げられ、新たな行政運営システムの必要性が求められています。
このシステムは、行政運営システムの3つキーワードである、
現場主義Information、目的志向Target、意識改革Oriented
の頭文字をとって I.T.O.システムとも呼ばれています。
その事業の重点目的は、
健康・観光・改革・経済対策・子育て支援・教育・環境・危機管理
の8つの点(「ITO8K」)に分けられており、
これらの一つ一つの事業においてどれだけ効果が上がったかという成果を評価し、
ゼロベースで見直して、継続するかどうかを判断するようです。
また、伊東市は競輪事業にも力を入れており、
これまで大きな赤字を生んでいたこの事業を
採算が取れるまでに改革したという例を挙げておられました。
全体の説明の中で驚いたことは、
職員給与の適正化についてです。
平成22年に地域手当7%を0%にしたということに大変驚いたのですが、
この点に関しては芦屋市では到底困難なことであります・・。
職員の意識改革にあたっては、「私たちが改革の担い手である。」との認識を持ち、
簡素で効率的な市民本位の行政システムを構築することが目的とされていますが、
積極的な取り組みを推し進める上で
何らかのインセンティブを高めていく事も重要になると思いました。
「防災対策について」は、
伊東市における防災対応についての座学の後、
危機管理室を見学させていただきました。
伊東市では伊豆半島という土地柄、
災害対策に関しては地震編・津波編に火山編が加わります。
火山噴火に関してはその時期や地点、規模等を正確に予測することが困難なため、
状況の変化によってその対応策も異なるようです。
災害要援護者への対応については、
様々な課題もあり現在取り組み中とのことでした。
短時間の間に2つの視察項目でしたが、
有意義な視察となりました。
なお、市長と面談の機会も頂き、御礼申し上げます。