議員研修会が開催されました
本日は「市立芦屋病院」の視察を目的とした議員研修会が開催されました。コロナ前は毎年秋に開催されるホスピタルフェアで病院を訪れることがありましたが、近年は途絶えており、久しぶりの機会になりました。
市立芦屋病院は、創立60周年を迎えた2012年、新病棟の完成と外来病棟の大規模な改修を経て、「市民に愛される病院」としての歩みを進めています。このたび、病院のご協力により、緩和ケア病棟、化学療法を行う治療室、陰圧室など、普段は拝見できない場所まで詳細にご説明いただきました。
特に緩和ケアについての説明は印象的でした。緩和ケアとは、がんによる痛み、吐き気、息苦しさなどのさまざまなつらい身体の症状や精神的な苦痛を和らげ、ご家族を含め患者さんの心理的・社会的な苦しみや悩みを和らげるケアのことです。緩和ケア病棟は、全室個室(24床)となっており、患者さんやご家族の皆さんがなるべくご自宅での生活に近い環境で過ごしながら安心して緩和ケアを受けられるように工夫され、患者さんがその人らしい時間を過ごせるようにやさしさをもったケアを提供していています。このような緩和ケア病棟を有していることは、当院の大きな強みであり、今後もニーズが高まると予想されます。
さて、9月議会の決算審査では、公立病院の経営状況が全国的に困難に陥っており、本市でも例外ではなく令和6年度当年度純損失が6億2,230万円、未処理欠損金が126億7,362万円に達し、さらに厳しい状況にあることに触れました。それには、診療報酬改定やコロナ禍による受療行動の変化に伴う患者数の減少、さらには人件費の上昇や物価高騰による経費増大など、外的要因が大きく影響しています。今後、経営の健全化が見通せない場合には、その運営のあり方そのものについて、抜本的な検討を始める時期が来るかもしれません。
本日、見学させていただき、病院運営については経営強化プランに基づき、着実に改善努力を進めていることを改めて実感しました。持続可能な経営体制を築き、地域の医療ニーズに応えながら、これからも患者さんとご家族に寄り添う医療を提供し続けてくださることを切に願います。最後に管理栄養士さんが監修された和風ゼリーも試食させていただきました。
病院事業管理者の南先生、水木病院長をはじめ医療従事者の皆様、職員の皆様、本日はお世話になりありがとうございました。